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鼻出血

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鼻出血

鼻の粘膜は沢山の血管があり血流に富んだところといえます。その部位の血管が何かしらの原因で破けて出血を起こします。

鼻出血の画像   鼻出血の画像2
Kiesselbach部位の出血点。
Kiesselbach部位に縦走する血管を認める。
  Kiesselbach部位の隆起した出血点。

 原 因

これまでの経験上、鼻出血は、非常に起きやすい時期と比較的そうでない時期がある印象です。
例えばスギ花粉症の時期は、鼻水やくしゃみを繰り返すことにより粘膜に炎症を起こし血管が傷つき出血をおこしやすいため、春はこの病気が多い季節です。
冬の時期も多いのですが、これは冬の乾燥した冷たい空気を鼻から吸い込むことにより粘膜が傷つき出血しやすいのだと考えます。この時期は血圧が高くなりやすいので、ひとたび出血をおこすと大量に長時間出血するケースもあり注意を要する季節でもあります。
また季節の変わり目は、気温の変化や血圧の変動が大きく、また鼻やのどが感染を起こしやすい時期でもあり、出血を起こしやすいといえます。
その他に、小児に多いのですが、鼻をいじって粘膜を傷つけて起こすケース。この場合は手前の粘膜に傷があることが多いです。
また、血をサラサラにする薬を飲んでいる方は血が止まりづらい傾向にあります。

 治 療

まずは出血しているところを見つけます。見つかったら、粘膜を焼いて止血する方法をとります。硝酸銀という薬を塗って焼くか、電気メスで焼きます。

もしそれらの器械が届かない鼻の奥の場合や、明らかな出血点が分からないときは、 鼻の中にガーゼを入れて圧迫して出血の勢いを抑えて止める方法をとるケースもあります。

出血には心臓に戻る勢いの低い静脈からのものと、心臓から送り出される勢いの高い動脈からのものと2種類あります。静脈からの場合は、焼いたり、ガーゼを入れたりすることなく、粘膜の傷や炎症をとる軟膏を塗ったり、薬を内服しておさまるケースもあります。

 ドクターより

ご自宅で鼻血がでたら、小鼻を親指と人さし指で強くつかみ圧迫します。小鼻より上の目頭や、鼻骨(骨のある硬い部分)をつまむのは誤りです。ティッシュや脱脂綿などを詰めると、取り出す時に粘膜がかえって傷つくので何も詰めずに抑えてください。
イスがあったら腰かけ、頭を軽く下げ、安静にします。(上を向くと鼻血がのどに流れ、その血を飲み込んでしまう恐れがあるからです。)
のどに流れてきた血液は、静かに吐き出し、できるだけ飲み込まないこと。
そのままの姿勢で、5〜10分程度様子を見ましょう。それでも止血しない場合は、できるだけ血を飲み込まないように注意して、冷やしながら来院してください。

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